西欧建築様式

2007年11月 3日 (土)

モダンとポストモダン

(11)モダンとポストモダン

ここに至るともうヨーロッパの建築様式とはいえません。世界的な話です。
「脱・装飾」「機能主義」の流れの中で機能の中にシンプルな美を見出すのがモダンであり、その反動として余裕の中から生まれる新たな装飾を取り入れたものがポストモダンと言えますが、もうそこには統一的な決まりはありません。
すでにここに来て、建築様式は、建築家の個性による、全く自由な時代になったといえるでしょう。
21世紀から、いったい建築はどこに向かうのか・・・誰もわかりません。

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2007年11月 2日 (金)

アールデコ様式

(10)アールデコ様式

生物学的自由曲線のアール・ヌーボー様式から、直線や円弧の幾何学的模様を特徴とするのは、アールデコ様式です。
この様式は、1925年のパリで開かれた装飾美術(アールデコ)エキスポにより、世に知らしめられますが、皮肉なことにパリでは主流となりませんでした。
大きく開花するのは、第一次大戦後、世界をリードすることになるアメリカ合衆国においてでした。その代表は、まさにニューヨーク・マンハッタンの摩天楼群です。
クライスラービルやロックフェラーセンター、エンパイアステートビルは、アールデコ様式の代表です。

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2007年11月 1日 (木)

アール・ヌーボー様式

(9)アール・ヌーボー様式

19世紀、都市の文化は宮廷文化にかわり市民の文化となりました。
その代表であるパリから花開いたのが、都市の美しさを表現するアール・ヌーボーです。
それは、生き生きとした生物モチーフ主体の曲線的装飾様式であり、パリからミュンヘン、ウイーン、ブリュッセル、バルセロナ等へと広がっていきました。
まさに汎ヨーロッパ的な運動となり、1900年のパリ万博を支配しました。
その担い手としてモリス、オルタ、ガレ、ガウディ、ミュシャなど著名な人々がいます。

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2007年10月31日 (水)

新古典主義様式

(8)新古典主義様式

新古典主義とは、ゴシック・リヴァイヴァル建築と言われ、18世紀後半から19世紀にかけて興ったゴシック建築の復興運動です。ネオ・ゴシック建築とも表現されます。
これは、イギリスを発祥の地とし、18世紀後半にはフランス、ドイツに、その後イタリア、ロシア、アメリカに広がりました。
これはフランス大革命や産業革命による価値観の大変革・相対化のなかで、激動の時代に求められた、新たなる古典の様式です。
ロココの貴族趣味は生き延びることはできず、正統派への回帰から古代建築への研究が花開いたのです。
代表的な建築物としては、ロンドンの大英博物館、パリのマドレーヌ寺院や凱旋門が挙げられます。

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2007年10月30日 (火)

ロココ様式

(7)ロココ様式

ロココとは、18世紀、ルイ15世のフランス宮廷から始まり、ヨーロッパの他国にも伝えられ、流行しました。
ロココ建築は、後期バロック建築の一傾向を指すものとも考えられ、優美で艶やかな内装のヴィースの巡礼教会のように、室内装飾に特徴があります。繊細で女性的・耽美的であり、バロックの爛熟系と考えればよいでしょう。
代表的なものは、ヴィースの巡礼教会(南ドイツ)、ドレスデンのツヴィンガー宮殿(東ドイツ)
余談ですが、『下妻物語』によれば、このロココを目標とするのが日本のロリータ・ファッションなのだそうである。

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2007年10月29日 (月)

バロック様式

(6)バロック様式

バロックは、いわば反宗教改革の流れで、強大な絶対的国家権力を背景に、それにふさわしい様式が模索されました。
バロック建築は、1590年頃から盛んになりました。ルネサンスが基本ですが、より豪華さと躍動感を求め、建築そのものだけではなく、彫刻や絵画を含めた様々な芸術活動によって空間を構成し、複雑さや多様性を示すことを特徴とします。
サンピエトロ寺院のコロネード(列柱廊)やトレビの泉がその代表で、パリ郊外のヴェルサイユ宮殿、ウィーンのシェーンブルン宮殿と大物が列挙されます。

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2007年10月28日 (日)

ルネサンス様式

(5)ルネサンス様式


ルネサンスは、ギリシャ・ローマを下敷きにした「再生」であり、宗教改革の影響もあり、建築も「神」のものから「世俗」の都市建築が求められました。
ルネサンス様式は、イタリアのフィレンツェで1420年代に始まり、17世紀初頭まで続いた建築様式を指します。 その特徴を、ひとことで言えば、「端正で華麗」ということです。
当然、円柱やアーチ塔など古代ローマ時代の建築様式を取り入れ、調和と均整を重視し、シンプルなものです。
代表的なものとして、フィレンツェのパラッツオ・メディチ・リッカルディー、ローマのパラッツオ・ファルネーゼがあります。
最近の復古調の建物にもルネサンス様式のものは多く、私が8月に行った東北ドイツでは、ハノーバーの市庁舎やハンブルグの市庁舎もこの様式で再建されていました。

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2007年10月27日 (土)

ゴシック様式

(4)ゴシック様式

中世の巡礼路沿いの辺鄙な場所にあったロマネスク建築とちがって、ゴシックは都市の大教会のための建築でした。急増した余剰人口は都市に集まり、多くの人々を満たす大教会が必要とされてきたのです。
ゴシック建築は、12世紀後半から花開いたフランスを発祥とする建築様式です。高さへのあこがれ、そして荘厳さを演出するため、天に向かって伸びる直線的な尖塔が多いのが特徴です。
フライング・バットレス(飛び梁)の発明により、高く大きなステンドグラスが可能になり、教会内は、光溢れる空間となりました。「もっと高く、もっと光を!」
パリのノートルダム寺院、サント・シャペル、シャルトルの大聖堂など美しいステンドグラスの教会が、その代表です。

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2007年10月26日 (金)

ロマネスク様式

(3)ロマネスク様式

西ローマ帝国の分裂によりヨーロッパは中世に入ります。そしてイスラム勢力がイベリア半島にまで進出し、劣勢の西欧は失地回復すべくレコンキスタの時代となります。
そんなおり、聖ヤコブ(12使徒の一人、スペイン名サンチアゴ)も遺骨が、スペイン北西部で発見され聖地となり、そこに参る巡礼の旅が一大ブームとなりました。
フランスからピレネー山脈を越えてサンチアゴに至る街道は巡礼路となり、教会や修道院が沢山作られたのです。
こうしてロマネスク建築はフランスなどを中心に11世紀以降の中世ヨーロッパで発達したもので、主に教会堂や修道院建築にみられます。石積みの技術がまだ発達していなかったため、窓が小さく壁が厚いのが特徴です。
代表例としては、なんといっても聖地、サンチアゴ・デ・コンポステラの大聖堂が挙げられます。

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2007年10月25日 (木)

ローマ様式

(2)ローマ様式

建築技術が発展したローマでは、小さな石材やレンガを組み合わせた「アーチ」や「ドーム」の利用により、ギリシアの建築物より柱の数を少なくして、空間を確保できるようになりました。
ローマの水道橋や、コロッセオを見ればわかりますね。
ドームというのは、アーチの回転体で、建築物の立体的な空間利用方法です。ドームの典型は、ローマのパンテオンです。ここでは、直径も高さも43.2mという大空間が造りだされ、頂部には直径7mの穴まで開けられています。まあいわば、当時の超ハイテク技術が駆使されているわけですね。

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2007年10月24日 (水)

ギリシア様式

(1)ギリシア様式

ドーリア式・イオニア式・コリント式・・・学校で習いましたね。ギリシアの建築物の柱の様式です。列柱建築という言葉にあるようにギリシアの建築物は、柱が多く狭い間隔で並んでおり、その柱の間を梁とする石材が載っている形です。
梁とする石材の大きさに限界があり、神殿のような大きな建築物には、必然的に多くの柱が必要とされたのです。
もちろん代表的な建物は、アテネのパルテノン神殿です。この建物は完成された古典として、何度も歴史上で模倣されることになります。

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2007年10月23日 (火)

ヨーロッパ建築様式の歴史

ヨーロッパ旅行が百倍面白くなる方法のひとつが「建築様式の理解」です。
私は特に教会建築に興味を持っており、フランス、ドイツ、イタリアを中心に何度も訪問しています。
とりあえず、この私の興味の源泉を、簡単に、ヨーロッパ建築様式の歴史としてまとめてみます。

(1)ギリシア様式
(2)ローマ様式
(3)ロマネスク様式
(4)ゴシック様式
(5)ルネサンス様式
(6)バロック様式
(7)ロココ様式
(8)新古典主義様式
(9)アールヌーボー様式
(10)アールデコ様式

以上の10様式に分けて、さらに現代の(11)モダンとポストモダンも加えて、明日から自分の頭を整理しながら、順番に簡単解説をしてみます。
たまには、こういうのもありかなと思います。

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2007年10月22日 (月)

西欧建築様式

近年、教会建築に興味を持っています。
そうなると、どうしても本場の西ヨーロッパに行きたくなります。
フランス、ドイツ、イタリアあたりを中心に、ここ毎年通っています。
ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロック、ロココ、新古典主義等々、それぞれ特徴があり、美学があります。当時の社会や風土に応じ、芸術全般にも共通する美意識の顕われでもあるのです。
全てを見るのは無理でしょうが、出来る限り傑作と呼ばれるものは見学したいと思っています。

明日から、頭の中を整理する意味で、西欧建築様式について、覚書を書いてみます。

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